ファルコンの正体とは?犬似の理由や現在の姿とリメイク真相を追う

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映画版のファルコンが世界中で愛される一方で、この造形をめぐって映画史に残る激しい法廷闘争へと発展した事実は、ファンの間でも有名です。原作となった児童文学の傑作『はてしない物語』の著者、ミヒャエルエンデはてしない物語の世界観と、ハリウッド主導の映画化との間には埋めがたい乖離が存在していました。

まず押さえておきたいのが、原作フッフールとの違いです。ドイツ語の原作において、この竜は「ファルコン」ではなく「フッフール(Fuchur)」と命名されていました。この名前は東洋の「福(フー)」や、風が吹き抜ける音から着想を得たものとされています。

原作小説におけるフッフールの外見描写は、映画とは大きく異なります。 体全体が真珠母色の光沢を放つ白銀の鱗に覆われ、顔立ちはライオンに似ており、瞳は燃えるようなルビー色。巨大な羽を持たず、光の軌跡を描くように天を泳ぎ、その鳴き声は「青銅の大鐘が鳴り響くような澄んだ美声」と表現されています。そこには毛むくじゃらの愛玩動物のようなニュアンスは一切なく、あくまで神話的で霊的な東洋の龍に近い存在でした。

試写会で映画版のファルコンを目にしたミヒャエル・エンデは、当時のインタビューや手記において、「あれは巨大な犬のぬいぐるみであり、安っぽいキャバレーの舞台装置だ」と激しい怒りを表明しました。映画会社が商業的キャッチーさを優先して自身の描いた哲学的・神秘的メタファーを冒涜したと感じたエンデは、映画のクレジットから自身の名前を削除するよう訴訟を起こす事態へと発展したのです。映画が大ヒットを記録した陰には、原作者の痛烈な作家精神との決定的な決裂が刻まれていました。

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