プロ野球のイップスとは?歴代選手の実名と克服法・最新治療を徹底解説
球界において長年「タブー視」されてきたイップスですが、近年は当事者であった名選手たちが自著やメディア取材で生々しい体験談を明かすようになり、その実態が広く知られるようになりました。
日米通算4,367安打を放ったレジェンド・イチロー(鈴木一朗)氏は、愛工大名電高校時代に激しいイップスを発症していたことを引退後の特番インタビューなどで明かしています。高校2年時、寮生活の重圧や上下関係のストレスから感覚を失い、「マウンドからキャッチャーへボールが届かなくなった」「イップスになった人間でないと、あの地獄の苦しみは絶対にわからない」と振り返っています。イチロー氏は感覚を取り戻すために気の遠くなるような時間を費やし、外野手への完全転向と独自のルーティン確立によってその壁を乗り越えました。
また、オリックスやメジャーリーグ、オリックスの監督としても活躍した田口壮氏の告白は、野球界に大きな衝撃を与えました。ドラフト1位で入団し大型遊撃手として期待されながらも、一塁へのイージー送球が突如スタンドに突き刺さるほどの重症イップスを発症。「ボールを持つだけで手が震え、地面が波打って見えた」という極限状態に追い込まれましたが、当時の仰木彬監督による外野手転向の英断と、徹底したメンタルリセットにより、MLBのワールドシリーズ制覇に貢献する屈指の名外野手へと再生を遂げました。
さらに、読売ジャイアンツのエースとして最多勝を獲得した内海哲也氏も、一塁牽制や投前バント処理の送球イップスに直面した過去を明かしています。プレートを外して素早く一塁へ投げる動作に激しい違和感を抱えながらも、送球フォームの簡素化や「ワンバウンド送球を良しとする」割り切りによって克服し、通算135勝を積み上げました。