大津波警報が出たらどうする?発表基準と命を守る避難行動の鉄則
津波に関する知識には、昭和や平成の古い経験則やインターネット上の不確かな言説から生じた危険な誤解が少なくありません。代表的な3つの誤解を正しく認識する必要があります。
誤解1:「津波が来る前には必ず激しい引き波(潮が引く現象)が起きる」
これは最も危険な思い込みの一つです。震源の断層のズレ方や位置関係によって、第1波が「押し波(急激な海面上昇)」から始まるケースは頻繁に発生します。潮が引いていないからといって津波が来ていないわけではありません。
誤解2:「第1波さえ乗り切れば危険は去る」
津波は一度押し寄せて終わりではありません。津波は「波」というよりも「海面そのものが盛り上がって押し寄せ続ける巨大な水の塊」であり、数十分から数時間の間隔で第2波、第3波と繰り返し襲来します。湾の形状や海底地形の影響(共振現象や反射波)によって、数時間後に到達した第2波・第3波の方が第1波よりもはるかに高くなる事例が過去に何度も確認されています。
誤解3:「ハザードマップの浸水想定区域の外だから絶対に安全」
ハザードマップは特定の地震モデルに基づいた科学的シミュレーションですが、自然界は常に想定を超えます。想定区域の境界線ギリギリにいる場合や、近くに河川がある場合は、川を逆流した津波(河川遡上)が堤防を決壊させて内陸深くまで浸水させるリスクが存在します。