大腿骨頸部骨折の術後完全ガイド!歩行再開と禁忌肢位・後遺症対策
術後の経過中に「痛みが引かない」「再び痛みが増してきた」という訴えが生じた場合、その原因を迅速に特定しなければなりません。術後初期の痛みは手術侵襲による筋肉や軟部組織の炎症が主体ですが、リハビリ進行に伴う過用性の筋筋膜性疼痛も頻発します。
特に骨接合術を選択した際に警戒が必要なのが、遅発性に生じる後遺症です。大腿骨頸部は血管網が乏しく、骨折時に血流が遮断されることで術後数ヶ月〜数年を経て「大腿骨頭壊死」や骨がくっつかない「偽関節」を発症するリスクがあります。
大腿骨頭壊死の初期症状は、荷重時や歩行時の股関節・鼠径部の鈍痛です。進行すると骨頭がつぶれて激痛を伴い、脚の長さの左右差(脚長差)が生じます。定期的なレントゲン検査やMRIで骨頭の形状と血流をモニタリングし、壊死や圧潰が認められた場合は、人工骨頭置換術や人工股関節全置換術(THA)への再手術を検討します。痛みの変化を見逃さず、違和感を覚えたらすぐに主治医へ相談してください。