ダイソーアルカリ電解水で失敗?使えない場所と手荒れ・変色の真相
ナチュラルクリーニングの代表格として並び称される「重曹」「セスキ炭酸ソーダ」「アルカリ電解水」。いずれもアルカリの力で油汚れを落とすアイテムですが、そのアルカリ強度の違い(pH値)を正確に把握している人は多くありません。
液体の性質を示す水素イオン指数(pH)において、中性はpH7です。重曹はpH約8.2の弱アルカリ性、セスキ炭酸ソーダはpH約9.8の中アルカリ性。これらに対して、ダイソーのアルカリ電解水はpH12.0前後の強アルカリ性に達します。pHが1上がるとアルカリ濃度は10倍になるため、アルカリ電解水は重曹のおよそ10,000倍、セスキ炭酸ソーダの100倍以上ものアルカリ強度を誇る計算です。
なぜ水から生まれた液体がここまでの破壊力を持つのか。その秘密は電気分解プロセスにあります。水を電気分解して得られる陰極側のアルカリ電解水には、高濃度の水酸化物イオン(OH⁻)が含まれます。これが酸性の油汚れ(トリグリセリドなど)に触れると、油脂のエステル結合を切り離して脂肪酸ナトリウム(石鹸成分)とグリセリンに変化させる「ケン化作用」が発生します。すなわち、汚れそのものを石鹸に変えながら自ら乳化・分解するという極めて合理的な化学反応が起きているのです。
さらに注目すべきは「二度拭き不要」の理由です。一般的な住宅用洗剤には油を包み込むための界面活性剤が含まれており、これが表面に残るとベタつきや再汚染の原因になるため、水拭きによる回収が欠かせません。一方、アルカリ電解水は界面活性剤を一切含まず、汚れを落とした後は空気中の二酸化炭素(酸性)を吸収して徐々に中和され、最終的には中性の水へと戻って自然乾燥します。これが、拭き跡が残らず二度拭きがいらない物理的根拠です。