東京芸大卒業生のリアルな進路と就職率|「食えない」噂の真相を徹底解剖
東京芸大卒業生のリアルな進路と就職率|「食えない」噂の真相を徹底解剖の要点を詳しく解説してご紹介します。
東京藝大の卒業生に関して最も頻繁に囁かれるのが、「卒業後の進路が不透明」「大半が行方不明になる」という言説です。ベストセラー書籍などでユーモラスに描かれたこのフレーズは、一般的な総合大学の就職活動スケジュールとは全く異なる藝大生の生態を象徴しています。しかし、公式発表資料や進路追跡調査を紐解くと、そこには明確な構造的理由が存在します。
学部卒業生の進路内訳を見ると、民間企業への正規就職率は全体平均で20%〜35%前後を推移しています。一般大学の就職率が90%を超える水準と比較すると極めて低く見えますが、その背景には独自の進路選択比率があります。
学部生の約35〜45%は大学院(修士課程・博士課程)へ進学、あるいはヨーロッパを中心とした海外の音楽院・美術アカデミーへ留学します。さらに、全体の約25〜35%が「自由業・作家活動・演奏活動・研究生」を選択します。一般的な大学の就職課がカウントする「企業就職者」の枠組みに収まらない自営クリエイターや個人事業主が多数を占めるため、形式上の就職率が見かけ上低く算出される仕組みです。
卒業時に特定の企業へ属さない選択をした卒業生も、実際にはアトリエを構えて個展を開催したり、スタジオミュージシャンや音大・美大受験予備校の講師、劇伴音楽の作編曲などを手掛けたりしながら、プロとしてのキャリアを自力で構築しています。社会的な定点観測から外れやすい独自の活動形態こそが、「行方不明」と表現される正体です。