多発性骨髄腫と闘う芸能人たちの現在|復帰劇の裏側と治療のリアル
2021年春、テレビドラマ『リコカツ』の撮影現場を突然の激震が襲った。名バイプレイヤーとして知られる佐野史郎が、第3話の撮影を最後に緊急降板を発表したのだ。当初「高熱による入院」と報じられたその裏側で、彼が直面していた病名こそが多発性骨髄腫だった。
佐野は治療にあたり、自身の造血幹細胞を事前に採取・保存し、強力な抗がん剤を投与した後に体内へ戻す「自家造血幹細胞移植」を選択。無菌室での過酷な隔離生活と激しい副作用を耐え抜いた。退院後、ラジオやテレビ番組への復帰を果たした彼は「病気を排除するのではなく、身体の声を聞きながら共存していく」と心境を明かしている。死線の縁を歩んだ経験は、彼の演じる役に更なる深みと凄みをもたらしている。