余因子の求め方を徹底解説!符号のルールから3次4次展開と逆行列まで
Q1:余因子の符号 $(-1)^{i+j}$ を計算するとき、プラスかマイナスかを一瞬で判定するコツはありますか?
A1:成分の位置の「行番号+列番号」が偶数ならプラス、奇数ならマイナスです。最も簡単な方法は、行列の左上角 $(1,1)$ を「$+$」として、縦・横に1マス進むごとに符号が反転する「市松模様(チェッカーボード)」を頭の中で思い浮かべることです。斜め方向は同じ符号が並びます。
Q2:余因子展開をするとき、どの行やどの列を選んでも本当に行列式の値は同じになりますか?
A2:はい、完全に同じ値になります。これはラプラス展開の基本定理として証明されています。したがって、手計算を楽にするために「$0$ が一番多く並んでいる行(または列)」を優先して選ぶのが定石です。
Q3:余因子行列を転置し忘れて逆行列を計算してしまいました。部分点はもらえますか?
A3:大学の試験や資格試験では、転置忘れは「逆行列の定義そのものの不理解」とみなされ、大幅な減点(あるいはその小問全体が不正解)になるケースがほとんどです。各余因子を求めたら、解答用紙に「$\operatorname{adj}(A) = \tilde{A}^T$」と明記し、行と列を反転させてから $\det(A)$ で割るルーティンを徹底してください。
Q4:2次正方行列にも余因子の考え方は使えますか?高校で習った公式とどう繋がりますか?
A4:全く同じように使えます。行列 $A = \begin{pmatrix} a & b \\ c & d \end{pmatrix}$ の各成分の余因子を計算すると、$\tilde{a}_{11} = d$、$\tilde{a}_{12} = -c$、$\tilde{a}_{21} = -b$、$\tilde{a}_{22} = a$ となります。これを並べて転置した余因子行列は $\begin{pmatrix} d & -b \\ -c & a \end{pmatrix}$ となり、行列式 $ad - bc$ で割ることで高校数学でおなじみの逆行列の公式がそのまま導出されます。