高齢者の大動脈弁狭窄症は「年のせい」?見逃すと危険な初期症状と80代最新治療
インターネット上の掲示板やSNSでは、心臓病治療に関する古い情報や誤解が今なお散見されます。正しい治療機会を逃さないために、以下の代表的な誤認を整理しておく必要があります。
誤解①:「飲み薬を続けていれば狭窄症は治る」という誤認
利尿薬や血管拡張薬などの内服薬は、心臓の負担を一時的に和らげて症状を緩和する対症療法に過ぎません。大動脈弁狭窄症は「硬化した弁による物理的な出口の閉塞」であるため、物理的に弁を広げるか取り替えない限り、狭窄そのものが薬で改善することはありません。薬で症状が一時的に落ち着いたからと受診を怠ると、水面下で心筋の変性が進んで手遅れになるリスクがあります。
誤解②:「高齢者の心臓手術は莫大な医療費がかかる」という誤認
TAVI手術自体の保険診療点数は数百万円規模と高額ですが、日本には公的医療保険制度と高額療養費制度が存在します。75歳以上の後期高齢者(一般的な所得区分)であれば、1ヶ月あたりの自己負担上限額は外来・入院を含めて数万円から、現役並み所得者であっても一定の上限枠内に収まります。費用面の不安を理由に治療を躊躇する必要はありません。