血液検査でわかる病気一覧!数値の異常が暴く重大リスクと早期発見の鍵
健康診断の基本項目で最も注意深く確認すべきなのが、肝機能と糖代謝に関するパラメーターです。「肝臓は沈黙の臓器」と称される通り、肝細胞の破壊が進んでも末期近くまで自覚症状はほぼ現れません。
肝機能検査で並ぶ「AST(GOT)」と「ALT(GPT)」は、肝細胞に多く含まれる酵素です。基準値はおおむね30 U/L以下とされますが、肝細胞が炎症や脂肪蓄積によって破壊されると、血液中にこれらの酵素が溢れ出します。特にALTがASTより顕著に高い場合は脂肪肝や非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD/NASH)が疑われ、ASTが突出して高い場合はアルコール性肝障害や心筋の障害が推測されます。また、胆管系にトラブルがあったり過度な飲酒が続いたりすると「γ-GTP」が急激に上昇します。
一方、糖代謝の評価において空腹時血糖値以上に決定的な指標となるのが「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」です。赤血球中のヘモグロビンと血中のブドウ糖が結合した割合を示すもので、過去1〜2ヶ月間の平均的な血糖状態を正確に反映します。
HbA1cが5.6〜6.4%の範囲は糖尿病予備群、6.5%以上になると糖尿病型と判定されます。高血糖状態が続くと毛細血管が徐々に破壊され、網膜症・腎症・神経障害という「糖尿病の三大合併症」や、将来的な心筋梗塞・脳梗塞のリスクが跳ね上がります。