宮沢りえ『サンタフェ』はなぜ出版?18歳ヌード決断の衝撃真相と母の思惑
ネット上の掲示板やSNSでは、今なお『サンタフェ』にまつわるいくつかの都市伝説が語り継がれています。その代表格が「母親の巨額の借金を返すために無理やり脱がされた」という経済的困窮説と、「本人は全く知らずに連れて行かれた完全な被害者だった」という騙し討ち説です。
しかし、当時の興行記録や関係者の証言を丹念に検証すると、これらの俗説は事実と大きく乖離しています。1991年当時、宮沢りえさんは映画、ドラマ、CMに引っ張りだこであり、個人事務所としても破格の収入を得ていました。借金苦によって追い詰められて出版したという事実は存在せず、むしろ「資本力と人気が最高潮にあるタイミングで、最大の勝負を打つ」という、光子氏の極めて攻めのビジネス判断だったことが裏付けられています。
また「完全な騙し討ち」という見方も、現場のダイナミズムを単純化しすぎています。確かに撮影当日の朝までは葛藤がありましたが、最終的にカメラの前で見せた堂々たる佇まいは、他人に強制された人間の表情ではありませんでした。篠山紀信氏という天才写真家の視線に呼応し、自身の身体を用いて表現の限界に挑んだという意味で、宮沢りえさんは受動的な被害者ではなく、現場における共犯者であり表現の主役でした。