鬼滅の刃の全呼吸一覧と派生図を徹底解剖!最強の型と誕生の真相
鬼殺隊の歴史の影には、天才への嫉妬に狂った男と、自らの限界を嘆きながら新たな地平を切り拓いた少年の対照的なドラマが存在します。
嫉妬と不滅の肉体が生んだ「月の呼吸」の真相
上弦の壱・黒死牟こと継国巌勝(つぎくに みちかつ)が操る「月の呼吸」は、全呼吸の中で最多となる全十六ノ型を誇ります。縁壱の双子の兄であった巌勝は、弟の領域に達したい一心で剣を磨きましたが、日の呼吸を習得することはできず、自らの資質に合わせた「月の呼吸」を開発しました。
さらに鬼となって数百年の年月を得た黒死牟は、自らの血肉から生成した無数の刃を持つ異形の刀を用い、斬撃の軌道上に無数の不規則な三日月型の刃(三日月刃)を発生させる広範囲殲滅型の剣術へと変貌させました。全十六の技は、広角の薙ぎ払いから天から降り注ぐ刃の雨に至るまで、人間業を完全に超越した殺戮の結晶です。
日の呼吸が「太陽の熱で鬼の再生を阻害する」のに対し、月の呼吸は「圧倒的な間合いと予測不能な斬撃で相手を微塵に刻む」という、防御不能の暴虐性を持っています。しかしその根底にあったのは、「弟を超えられない」という巌勝の果てしない劣等感でした。
雷の呼吸・漆ノ型「火雷神」誕生の経緯
対照的に、雷の呼吸の使い手である我妻善逸は、雷の基本である「壱ノ型 霹靂一閃」しか使えませんでした。対して兄弟子の獪岳は壱ノ型だけが使えず、弐から陸の型を操っていました。
獪岳が鬼へと身を堕とし、育ての親である元鳴柱・桑島慈悟郎が切腹に追い込まれた報せを受けた善逸は、深い悲しみと責任感の中で自らを追い詰めます。そして、獪岳と対等に戦うため、そしていつか共に肩を並べて戦いたかったという願いを胸に、自らの手で創り出したのが漆ノ型 火雷神(ほのいかづちのかみ)です。
全身の筋肉繊維と神経を極限まで酷使し、目にも留まらぬ速度で雷光を纏った龍の姿となって敵を一撃で粉砕するこの技は、壱ノ型しか使えなかった善逸が、その一つの技を極限まで研ぎ澄ませた末に到達した「究極の単一進化」でした。
野生が育んだ変則技「獣の呼吸」の異質性
組織に属さず、山の中で猪に育てられた嘴平伊之助の獣(けだもの)の呼吸は、型を「牙(きば)」と呼びます。刃こぼれさせた二刀流による泥臭い引き裂き攻撃だけでなく、関節を自在に外す柔軟性や、皮膚の感覚で空気の揺らぎを捉えて遠方の敵を探知する「漆ノ牙 空間識覚」など、人体構造の限界を無視した特異な技体系を持ちます。これは武道の型というよりも、野生の生存本能を全集中の呼吸でブーストさせた、唯一無二の戦闘形態です。