「Shall We ダンス?」から30年――草刈民代が今明かす「美学」と、60代で挑む未知の表現
2009年、多くのファンが惜しむなかでバレエダンサーとしての現役引退を発表。ひとつの時代を切り拓いたトップダンサーの決断は大きな話題となったが、それは彼女にとって終わりではなく、新たなる探求の始まりに過ぎなかった。翌年、NHK大河ドラマ『龍馬伝』で本格的な演技の世界へと足を踏み入れると、持ち前の集中力と圧倒的な存在感で一気に女優としての評価を確立する。
近年では、単に出演者として作品に関わるだけでなく、自ら舞台やクラシックバレエの公演を立ち上げるプロデュース業にも精力的に取り組んでいる。自らのカラダと魂を削って舞台に立ってきた経験があるからこそ、演出や照明、共演者の選定に至るまで一切の妥協を許さない。創作者としての視点を得たことで、彼女の表現世界はより多角的に、そして重厚へと進化を遂げた。