甲羅の向きで大違い?プロが教えるワタリガニの蒸し方とミソを逃さない秘訣
ネット上の口コミやSNSでは「卵が付いているワタリガニを買ったのにパサパサして美味しくなかった」という声を時折見かけます。これは「内子(うちこ)」と「外子(そとこ)」の違いを混同しているケースがほとんどです。
内子(卵巣)と外子(受精卵)の決定的な違い
メスのワタリガニが持つ卵には、甲羅の内部にある未受精卵の「内子」と、受精後に腹部の外側(フンドシの外)に抱えられた「外子」があります。
「内子」は鮮やかなオレンジ色をしており、蒸し上げるとウニやカラスミを思わせる濃厚なコクとねっとりした食感を持つ最高級の美味です。一方、お腹の外に出て黒っぽくなった「外子」は、食感がプチプチあるいはモサモサとしており、旨味成分が稚ガニの形成に使われてしまっているため、味自体は淡白で好みが分かれます。
オスメスの旬と食べ頃の見分け方
ワタリガニは季節によってオスとメスで全く異なる美味しさを楽しめます。
- メスの食べ頃(11月〜翌5月):晩秋から春先にかけて水温が下がると、甲羅の中にぎっしりと内子を蓄えます。ずっしりと重みがあり、お腹のフンドシが丸く幅広で、腹側がやや赤みを帯びているものが内子の詰まった特級品です。
- オスの食べ頃(7月〜10月):夏から秋にかけて脱皮を終えたオスは、内子こそ持たないものの、筋肉質で太い身に極上の甘みと良質なカニミソをたっぷりと蓄えています。フンドシの形が細長い二等辺三角形になっているのがオスの特徴です。