脚本家・鎌田敏夫の現在と軌跡|男女7人夏物語から紐解く傑作の深層

脚本家・鎌田敏夫の現在と軌跡|男女7人夏物語から紐解く傑作の深層を徹底追究! 知っておきたい トピックの裏側を凝縮して配信します。

鎌田敏夫の脚本家としての経歴は、日本テレビドラマの進化史そのものといっても過言ではありません。慶應義塾大学文学部仏文科を卒業後、巨匠・菊島隆三に師事した鎌田は、『太陽にほえろ!』の立ち上げ期から参加し、萩原健一演じる「マカロニ」や松田優作演じる「ジーパン」の初期エピソードなど、登場人物の人間的葛藤を深く掘り下げる執筆で頭角を現しました。

その後、1975年の『俺たちの旅』(日本テレビ系)において、中村雅俊、秋野太作、田中健が演じる若者たちの不器用な生き様を生々しく活写し、日本の青春ドラマのフォーマットを決定づけます。「何者にもなれない若者のリアル」を真っ向から肯定するシナリオは、当時の若者層から熱狂的な支持を集めました。

1980年代に入ると、社会の成熟と女性の社会進出に歩調を合わせるように、恋愛と大人の生き方を描く会話劇へシフト。1986年の『男女7人夏物語』(TBS系)は、明石家さんまと大竹しのぶの自然体な掛け合いが社会現象を巻き起こし、最高視聴率31.7%を記録しました。本作は後の「トレンディドラマブーム」の直接的な起爆剤となり、さらに1994年の『29歳のクリスマス』(フジテレビ系)では、独身女性の友情と自立を鋭利な視点で描き出し、第13回向田邦子賞を受賞。脚本家としての地位を不動のものとしました。

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