まつ毛が目に入るのはなぜ?こする危険性と痛みを即解消する正しい取り方
まつ毛が目に入るのはなぜ?こする危険性と痛みを即解消する正しい取り方の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉でご紹介しています。
抜けた毛が入っているわけではないのに、常に目がゴロゴロしてチクチク痛む。鏡を見ても何も入っていないように見える。そうしたケースで疑うべきなのが、毛自体が眼球側に向かって生えてしまう逆さまつげの症状です。臨床の現場では、逆さまつげは主にまぶたの構造に起因する「眼瞼内反症」と、毛根の生え方に起因する「睫毛乱生(しょうもうらんせい)」に大別されます。
眼瞼内反症は、まぶたの縁そのものが眼球側へと内側に巻き込んでしまう病態です。乳幼児や小児に見られる先天性のもの(皮下脂肪の厚みが原因となる睫毛内反)と、加齢によってまぶたを支える筋力(眼輪筋)や腱膜が緩むことで発症する加齢性眼瞼内反があります。まぶた全体が内側を向くため、生えているまつ毛が列をなして角膜を常に擦り続けることになります。
一方の睫毛乱生は、まぶた自体には異常な変形がないものの、毛根の周囲で起きた炎症(マイボーム腺炎や眼瞼縁炎、ものもらいなど)や外傷の瘢痕によって毛包の向きが歪み、特定の数本だけがデタラメな方向を向いて眼球に突き刺さる状態を指します。
逆さまつげを放置すると、まばたきをするたびに硬いまつ毛が角膜表面を削り取ることになります。初期段階では単なるゴロゴロとした異物感や涙目、充血で済みますが、擦れ続けることで角膜に深い潰瘍(角膜潰瘍)が生じ、そこから緑膿菌などの常在菌が侵入すると、視力の不可逆的な低下や角膜混濁を残す危険性があります。決して「ただの体質」と軽視してはならない眼科疾患です。