名曲「桜」に隠された真実とは?川本真琴の金字塔が今再び熱い理由
川本真琴の楽曲世界を語る上で欠かせないのが、岡村靖幸をはじめとする先達からの影響と、根底に流れるオルタナティヴ・ロックの感性だ。ファンクのグルーヴと独特の言葉遊び、そして体温の通った泥臭いロマンチシズム。岡村靖幸の遺伝子を感じさせつつも、それを独自の少女的リアリズムと歪んだギターサウンドへと昇華させた手腕は見事と言うほかない。
アコースティックギターをかき鳴らし、ブレスの音さえも楽器の一部のように扱いながら歌い上げるスタイルは、当時のJ-POPシーンにおいても異彩を放っていた。過剰なまでの情熱と緻密なコードワークの同居。それこそが、幾多のフォロワーを生みつつも誰一人として真似できなかった理由である。