なぜ郡上八幡は食品サンプルの聖地なのか?発祥の歴史と体験の魅力を徹底解剖
現在、業務用として流通しているサンプルの多くは耐久性に優れた合成樹脂製ですが、体験施設では今なお昔ながらの温水と液状ロウを使った伝統的な製法が楽しまれています。この職人技の妙を最もダイレクトに体感できるのが「レタス」と「天ぷら」の制作です。
40℃前後のぬるま湯の中に、スプーンですくい取った液状のロウを絶妙な高さから垂らすと、油で揚げる天ぷらの「衣」が一瞬で花開くように広がります。そこにエビやナス、カボチャなどの具材を乗せて丸め込むだけで、サクサクの揚げたて天ぷらが目の前で完成します。
さらに圧巻なのがレタス作りです。薄く伸ばした緑と白のロウをお湯の中で手前に引き寄せ、空気を抱き込ませながら球状にまとめると、葉脈までリアルに浮き出たみずみずしいレタス玉が出来上がります。力加減や指先の感覚ひとつで表情がガラリと変わる奥深さは、まさに職人芸そのものです。