2023年7月期夏ドラマ徹底総括!Vivantから月9まで視聴率と配信の真相

2023年7月期夏ドラマ徹底総括!Vivantから月9まで視聴率と配信の真相にまつわる最新トピックを詳しく紐解きます。

2023年夏ドラマを語る上で避けて通れないのが、王道ラブストーリーと少年漫画的ピカレスクロマンが直面した「視聴率と配信のギャップ」です。

フジテレビの看板枠である月9で放送された『真夏のシンデレラ』は、湘南の海を舞台に、育った環境も価値観も異なる男女8人の恋愛模様を描いた群像劇でした。かつてのトレンディドラマを彷彿とさせるストレートな演出に対し、真夏のシンデレラの視聴率推移は第1話の6.9%から第4話では5.4%まで落ち込み、世帯平均は5.6%と低空飛行を余儀なくされました。

しかし、この数字をもって本作を「失敗」と断じるのは早計でした。TVerにおけるお気に入り登録者数は常に同クールの上位に君臨し、放送直後にはX(旧Twitter)で複数の関連ワードが世界トレンド入りを果たすなど、F1層(20〜34歳の女性)やティーン層のデジタルエンゲージメントは極めて高水準を維持していました。リアルタイムでリビングのテレビをつける習慣が希薄化した世代が、スマートフォン越しに「ツッコミを入れながら楽しむコンテンツ」として確固たるポジションを築いていたのです。

また、稲垣理一郎氏・池上遼一氏による大人気青年コミックを実写化した『トリリオンゲーム』も、同様の構造を示しました。主演の目黒蓮氏が型破りな起業家・ハルを、佐野勇斗氏が気弱な天才エンジニア・ガクを好演し、ゼロから1兆ドルを稼ぎ出すサクセスストーリーを展開しました。トリリオンゲームの原作の結末がまだ連載中であるなか、ドラマ版では独自のテンポ感で「ドラゴンバンク」との買収劇を決着させ、痛快なエンディングへと着地させました。

本作も世帯平均視聴率は5.5%前後でしたが、動画配信サービスやSNS上での拡散力は圧倒的であり、コンテンツホルダーとしてのTBSに莫大なブランド価値と配信収益をもたらす結果となりました。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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