レイテ沖海戦「謎の反転」新証言。栗田健男が飲み込んだ驚愕の決断
海上の惨劇と並行して、レイテ島の陸上では言葉を絶する地獄絵図が繰り広げられていた。補給を絶たれた日本軍兵士たちは、熱帯の病魔と凄まじい飢餓に晒され、人間としての尊厳を削ぎ落とされていった。
この極限状態における人間の精神的崩壊を容赦なきリアルさで描き出したのが、塚本晋也監督の映画『野火』だ。大岡昇平の小説を原作とする同作は、カニバリズムすら横行したレイテの深い闇を映像化し、観る者に戦場の悪夢を突きつける。理性を奪われた兵士たちが彷徨う熱帯雨林の風景は、単なる歴史の1ページではなく、戦争の本質的な恐怖を今なお鮮烈に問いかけている。