日本酒王国に異変!新潟ワインが国内外で大絶賛される真相とは
新潟のワインシーンを俯瞰するうえで、絶対に外せない二大巨頭が存在します。それが、上越市に根を張る歴史の礎石「岩の原葡萄園」と、新潟市角田浜に新風を吹き込んだ「新潟ワインコースト」です。
1890年に創業した岩の原葡萄園は、「日本ワインの父」と称される川上善兵衛が私財を投げ打って拓いた聖地です。善兵衛は豪雪地帯特有の厳しい気候に耐えうる品種を求め、1万回を超える交配実験の末に「マスカットベーリーA」をはじめとする名品種を誕生させました。雪室(ゆきむろ)を利用した低温貯蔵など、豪雪を逆手に取った先人たちの知恵は現代も息づいており、エレガントな酸味と果実味が凝縮した赤ワインは国内外の審査員を唸らせ続けています。
一方で、1990年代以降に海岸砂丘地帯で始まったもう一つの挑戦が、角田浜の「新潟ワインコースト」です。そのパイオニアとなったのがカーブドッチワイナリーでした。創業者たちの「砂浜で本物のヨーロッパ系ワイン用ブドウを育てる」という無謀とも思われた挑戦は結実し、やがてその志に共鳴した個人醸造家たちが独立。現在では半径約2km圏内に個性豊かなワイナリーが密集する、世界的にも稀有な醸造集積地へと進化しました。
新潟ワインコーストの代表格として挙げられるのが、以下の造り手たちです。
- カーブドッチワイナリー:広大なブドウ畑、スパ施設、オーベルジュを擁し、新潟のテロワールを牽引する中核ワイナリー。スペイン原産の白ブドウ「アルバリーニョ」を新潟の代名詞へと押し上げた立役者。
- フェルミエ(Fermier):栽培から醸造までを一貫して手掛け、砂丘土壌のミネラルを鋭敏に表現するドメーヌ。一切の妥協を排したエレガントなシャルドネやアルバリーニョで熱烈な支持を集める。
- ドメーヌショオ(Domaine Chaud):「1人1本飲めるワイン」を掲げ、可能な限り自然なアプローチで醸造を行う自然派の旗手。旨味と抜けの良い軽やかさが共存する独自の世界観を展開。