日本が本気で防衛戦に臨む時:自衛隊の軍事力と地政学リスクの真実
防衛オタクとしても知られる石破茂首相の就任以降、防衛省が進める安全保障政策は新たな局面を迎えている。長年にわたり日本の防衛政策の基本姿勢とされてきた「専守防衛」の理念を維持しつつも、現実的な反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有や防衛予算の大幅な増額が具現化されつつある。
防衛省内部では、従来の「受動的な防衛」から「多次元統合防衛力」へのシフトが急速に進む。石破茂政権が目指すのは、いざという時に相手に反撃の代償を痛感させる「実効的抑止力」の構築だ。
相手からの第一打を受けてから対処するという従来の枠組みでは、現代の極超音速兵器やドローン群による飽和攻撃を防ぎきれない。専守防衛の本質を解釈し直し、武力行使に至る前の段階で侵略を思いとどまらせる戦略的コミュニケーションが、現在の防衛省の最優先課題となっている。