福生駅の治安は本当に悪い?横田基地の街に住むリアルな実態と家賃相場の真相
「JR青梅線の福生駅周辺は本当に治安が悪いのか?」――この問いに対して、警視庁が公開している市区町村別・町丁別の「刑法犯認知件数」および「犯罪情報マップ」を検証すると、意外な実態が浮かび上がります。
福生市の年間の刑法犯認知件数は約600件前後で推移しており、人口1,000人あたりの犯罪発生率で見ると、多摩地域の主要自治体(八王子市や町田市など)と比較しても突出して高い数値ではありません。凶悪犯罪(強盗や殺人など)の発生は極めて稀であり、件数の大半を占めているのは自転車盗や万引きといった「非侵入窃盗」です。
では、なぜ「治安が悪い」という風説が定着したのでしょうか。福生市商工関係者は現場の空気感を次のように証言します。
「かつて昭和から平成初期にかけて、駅東口のいわゆる赤線跡地や富士見通り周辺に米軍関係者向けのバーやクラブが密集し、週末の夜間に酒席の喧騒や小競り合いが目立った時代がありました。その当時の退廃的で刺激的なサブカルチャーの残像が、インターネットの掲示板やSNSで都市伝説のように増幅され続けているのが実態です」
現在の駅周辺は、福生警察署によるパトロールの強化や自治体の防犯カメラ設置が進み、夜間でも主要幹線道路は明るく保たれています。基地関係者に対する基地外での規律(リバティ制度)も厳格に運用されており、白昼からトラブルに巻き込まれるリスクは一般的な郊外都市と何ら変わりません。ただし、駅東口の路地裏や深夜営業の飲食店が連なる一角では、深夜帯特有のアルコールに起因する騒々しさが残るため、静寂を最優先する一人暮らしの女性などは、西口の落ち着いた住宅街エリアを選択するのが賢明な防犯対策となります。