群馬県の県庁所在地はなぜ前橋?高崎ではなく選ばれた真相と歴史
「商都・高崎」に対して、「官都・前橋」の象徴として君臨しているのが、利根川のほとりにそびえ立つ群馬県庁本庁舎です。1999年に竣工したこの超高層ビルは、地上33階・地下3階構造を誇り、群馬県庁舎の高さは153.8メートルに達します。これは都道府県庁舎ビルの規模としては、東京都庁第一本庁舎(243メートル)に次ぐ全国第2位の高さを誇る堂々たる建造物です。
本庁舎の最上層に位置する32階には群馬県庁展望ホールが設置されており、年中無休・入場無料で一般開放されています。ここからの眺望は圧巻の一言に尽きます。眼下には雄大に流れる利根川と前橋の街並みが広がり、視線を上げれば赤城山、榛名山、妙義山の上毛三山、さらには遠く浅間山や関東平野の彼方まで360度の大パノラマが一望できます。夜間には北関東の広大な夜景を一望できる隠れたデートスポットとしても親しまれています。
2026年現在、この庁舎は単なる行政事務の場にとどまりません。群馬県が推進する先端デジタル戦略の一環として、庁舎内には官民共創スペース「NETSUGEN」や、動画・XRコンテンツの制作スタジオ「tsulunos(ツルノス)」が稼働しています。かつて蚕糸貿易の中心地として富を築いた前橋の進取の気風を受け継ぎ、行政がスタートアップ企業やクリエイターと机を並べてイノベーションを起こす実証フィールドへと進化を遂げているのです。