秋は何月から何月まで?気象庁の定義と2026年の気温・衣替え徹底解説
「秋」という季節を正確に捉えるためには、まず社会で使われている代表的な4つの定義を整理する必要があります。学校やビジネスで一般的に用いられる区分と、伝統行事や天文学が規定する境界線には、驚くほど大きな隔たりが存在します。
公的なデータや気象報道において最も基準となるのは、気象庁による秋の定義です。気象庁は統計上の便宜から、1年を3カ月ごとに春夏秋冬へ整然と分割しており、9月10月11月の季節区分を厳格に「秋」と定めています。天気予報で「秋の気圧配置」や「秋雨前線」といった言葉が頻繁に登場し始めるのも、この9月を境にした運用が土台となっています。
一方で、手紙の時候の挨拶や伝統行事で耳にする「暦の上の秋」は、二十四節気に基づく立秋(8月7日頃)から立冬の前日(11月6日頃)までを指します。真夏のピークである8月上旬に「残暑見舞い」へと切り替わるのはこのためです。旧暦と新暦の季節の違いを理解していないと、「猛暑日の真っ只中なのに、なぜ暦の上では秋なのか」という強い違和感を抱くことになります。
さらに古典や和歌の世界では、旧暦の3カ月間を細分化し、旧暦7月を「初秋(しょしゅう)」、旧暦8月を「仲秋(ちゅうしゅう)」、旧暦9月を「晩秋(ばんしゅう)」と呼び習わしました。現在のカレンダーに換算すると、初秋はおおむね8月、仲秋は9月、晩秋は10月に該当します。このように、一口に「秋」と言っても、どの視点に立つかによって始まりの時期は丸2カ月近く前後します。