その痒みはあせも?蕁麻疹?症状の違いや正しい見分け方と市販薬
なぜ見た目や消える時間にこれほどの差が生じるのか、その答えは体内で起きているメカニズムの違いにあります。
あせもは、大量の汗や汚れによって汗の通り道である「汗管」が詰まることが直接の引き金です。排出できなくなった汗が皮膚の内部(表皮や真皮)へ漏れ出し、周囲の組織を刺激して局所的な炎症反応を起こします。物理的な閉塞と炎症がベースにあるため、皮膚のターンオーバーや炎症の沈静化を待つ必要があり、改善には一定の時間を要します。
対して蕁麻疹は、真皮に存在する肥満細胞(マスト細胞)からアレルギー伝達物質「ヒスタミン」が放出されることで発症します。ヒスタミンが血管に作用すると毛細血管が急激に拡張して血流が増加し、血管透過性が高まって血漿成分が周囲の組織へ漏れ出します。これが皮膚表面の浮腫(むくみ)となり、知覚神経を刺激して激しい痒みを生み出します。ヒスタミンが代謝・分解されると血管や組織は速やかに元の状態へ戻るため、蕁麻疹は数時間で何事もなかったかのように消え去るのです。