Tbs元社長・井上弘の功績と生涯|楽天買収防衛劇と現在への遺産

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井上弘氏は1939年11月、東京都に生まれました。その知的な風貌と理路整然とした語り口の背景には、確固たる学問的素養があります。出身大学は東京大学文学部フランス文学科であり、文学や芸術への深い造詣を持ちながら、1963年4月に株式会社東京放送(現TBSホールディングス)へと入社しました。

入社後は主に営業部門や経営企画部門で頭角を現し、現場の収益構造とテレビ局の公共的使命の双方を熟知するエリート幹部としてキャリアを重ねます。営業局長、編成局長といった局の心臓部を歴任した後、1997年に取締役に就任。常務取締役を経て、2001年6月に代表取締役社長へ就任しました。

当時のテレビ業界は、BS・CSデジタル放送の幕開けや地上デジタル放送への設備投資を控え、構造転換を迫られていた時代でした。井上氏は持ち前の緻密な戦略眼で社内改革を断行し、番組制作力の強化と財務体質の改善を強力に推し進めました。その後、2009年に代表取締役会長、2016年に名誉会長、2018年には取締役相談役に就任し、半世紀以上にわたってTBSの屋台骨を支え続けました。

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