ピアスを開けるのは痛い?部位別の痛みの例えと恐怖を消す最新対処法
「器具で自力で開けるか、専門医に頼むか」は、痛みの強度を左右する最大の分岐点です。ネット上では「ピアッサーとニードルはどっちが痛いのか」という議論が絶えませんが、医療工学的な観点から見れば明確な構造の違いがあります。
市販のピアッサーは、スプリングの強い力でスタッドピアス(太い棒状の金属)を力任せに押し通す仕組みです。刃物のように皮膚を切開するのではなく、「強い衝撃で皮膚と細胞組織を圧壊・破砕して突き抜ける」ため、開けた瞬間の衝撃痛が大きく、周囲の細胞損傷が広範囲に及ぶため後痛が長引きます。
一方、医療用ニードルは極めて鋭利な刃先を持つ中空針であり、皮膚組織を滑らかに「切開」しながらホールを形成します。細胞の挫滅(つぶれ)が最小限で済むため、開けた後の組織回復が格段に早く、ジンジンとした腫れや痛みが長引きにくいという圧倒的な利点があります。
そして最も痛みを排除できる選択肢が、皮膚科や形成外科、美容クリニックでの病院施術です。医療機関では、以下の処置によって無痛に近い状態を実現できます。
- 局所麻酔(注射):極細針(30G〜34G)を用いて麻酔薬を注入。チクッとするのは麻酔の針の一瞬のみで、穴あけ自体の痛みは完全にゼロになる。軟骨や痛みに極端に弱い人に最適。
- 医療用麻酔クリーム・テープ:注射が苦手な方向けに、リドカイン等の局所麻酔成分を含有する外用薬を患部に塗布・貼付して感覚を麻痺させる。
- 徹底した滅菌環境と適切なゲージ選定:感染症による術後の腫れや化膿リスクを極限まで低減。
なお、ネット通販などでピアス用の市販麻酔クリームを個人輸入しようとする動きが見られますが、日本国内において高濃度の局所麻酔成分を含む医薬品の外用薬は医師の処方箋が必要な劇薬指定または要指導医薬品に該当します。成分の不明瞭な海外製ジェルを自己判断で使用すると、皮膚のかぶれ、壊死、アナフィラキシーショック等の重大な副作用を招く恐れがあるため、安全に麻酔を使用したい場合は迷わず医療機関を受診してください。