2026年「無期雇用」の現実:解雇不安が消えても埋まらない「待遇格差」と企業の本音
争いは労働交渉にとどまらず、法廷へも雪崩れ込んでいる。近年、旧労働契約法20条やパートタイム・有期雇用労働法8条・9条を巡る最高裁判決が相次ぎ、裁判所は「手当ごとの性質」や「職務内容の差異」を精密に検証する姿勢を明確にした。
特に、通勤手当や皆勤手当、家族手当といった生活補助的要素の強い手当について、無期契約社員にのみ支給しない運用は「不合理な差別」と認定される判決が定着しつつある。一方で、長期勤続を前提とした基本給や退職金の格差については、企業の一定の裁量を認める判断も残る。法廷での攻防は精緻化を極めており、企業側も就業規則のリスク点検を迫られている。