『夏目友人帳』キャラ徹底解剖!正体と相関図・最強妖怪の真相に迫る
本作の象徴であり、マスコット的存在のニャンコ先生。その正体は、結界を軽々と破り、神仏に近しい神威を誇る白銀の大妖・斑(まだら)である。本来は招き猫の器に封じられていたが、夏目貴志が偶然にも結界の注連縄を切ったことで現世に解き放たれた経緯を持つ。
物語の開始当初、二人の間に結ばれたのは「夏目が死んだら友人帳を斑が譲り受ける」という冷厳な契約であり、ニャンコ先生はあくまで利害の一致に基づく用心棒に過ぎなかった。しかし、数々の修羅場をくぐり抜ける中で、その力関係と精神的距離は劇的な変容を遂げている。妖怪の力関係を測る「妖怪強さランキング」において、斑はまぎれもなく最上位に位置する。
作中に登場する大妖怪たち――例えば八ツ原に君臨する巨大な主である三篠(みすず)や、呪術に長けたヒノエ、あるいは神格に等しい力を持つ朱遠(しゅおん)らと比較しても、斑の放つ霊気と浄化の光弾、物理的な破壊力は別格だ。祓い屋の放つ強力な式神ですら、斑が一吼えすれば霧散する。だが、その強大な力を持つ斑が、なぜ人間の少年の身辺警護に甘んじ、エビフライや酒に歓喜する日常を受け入れているのか。
関係者の証言や過去のインタビューによれば、原作者の緑川ゆき氏は「妖怪の寿命は人間とは比較にならないほど永い」という前提を一貫して強調している。斑にとって、夏目貴志の数十年の生涯など一瞬の瞬きに過ぎない。その短い刹那に、自分を恐れず、対等に向き合おうとする稀有な魂を見届けたいという感情――それは契約という形式論を遥かに超越した、妖怪特有の狂おしいほどの情愛である。