世界でいちばん熱い夏カバー歴代名演比較!WからScandalの真価
『世界でいちばん熱い夏』のカバー史を語る上で欠かせないのが、アイドルカルチャーの頂点にあったW(ダブルユー)と、平成から令和を駆け抜けるガールズロックの旗手SCANDALという、対極のアプローチをとった2組の存在です。
2004年にリリースされたWのカバーアルバム『Duo U&U』に収録されたバージョンは、当時ハロー!プロジェクトで絶大な人気を誇っていた辻希美と加護亜依によるツインボーカルが最大の特徴です。つんく♂のプロデュースワークが光るブラスセクションと、弾けるようなドラムビートが加わり、原曲の哀愁感をあえて前面に出さず、徹底して「夏の解放感と無邪気さ」を前面に押し出しました。このカバーは、80年代のバンドブームを知らない当時の若い世代に名曲を知らしめる決定的な契機となりました。
一方、2010年にシングル『太陽と君が描くSTORY』のカップリングとして発表されたSCANDALのカバーは、まさにプリンセス プリンセスの直系後輩としての意地と敬意が込められた名演です。TOMOMIのドライブ感あふれるベースラインと、HARUNAのハスキーかつ力強いボーカルが、80年代の骨太なジャパニーズロックサウンドを現代のソリッドな音圧で見事に再構築しました。メンバー自身が公言する「プリプリへのリスペクト」が演奏の端々から感じられ、往年のバンドファンからも絶賛を浴びる結果となりました。