『野ブタ。をプロデュース』最終回結末!修二と彰の転校理由と真相を詳しくリサーチ! 知っておきたい トピックの裏側を分かりやすく展開します。
本作を語る上で欠かせないのが、芥川賞候補にもなった白岩玄の原作小説とドラマ版の結末の違いです。プロデューサーの河野英裕と脚本家の木皿泉による大胆な脚色は、原作の持つダークな批評性を保ちつつ、普遍的な青春賛歌へと見事に再構築しました。
項目ドラマ版(2005年)原作小説(白岩玄 著)編集部の見解・評価野ブタのキャラクター設定女子生徒・小谷信子(堀北真希)
陰気で家庭環境に傷を持つ少女男子生徒・小谷信太
肥満体型で要領の悪い男子ヒロイン化により、淡い恋愛感情と庇護欲、シスターフッド的成長要素が付加された。草野彰の存在メインキャラクター(山下智久)
ドラマ完全オリジナル人物原作には一切登場しない「打算(修二)」と「直感(彰)」の対比構造を生み出し、物語の推進力を飛躍的に向上させた。物語の結末(ラスト)修二が転校し彰が追う。
野ブタは自立し笑顔を取り戻す救済エンド修二は転校せず、周囲を見下し嘘を演じ続ける冷徹なビターエンド小説の虚無感に対し、ドラマは視聴者に希望を与えるヒューマンドラマへ見事に昇華。いじめの黒幕蒼井かすみ(柊瑠美)
複雑な嫉妬心と承認欲求の葛藤明確な単独黒幕のドラマ的配置は希薄学校空間の「悪意の無自覚さ」をキャラクターとして具現化し、許しのテーマを描いた。
小説とドラマのラストの違いにおける最大のポイントは、「修二の魂が救われたかどうか」にあります。原作の修二は、他人を操るゲームに興じながらも内面の空虚さを埋められず、冷笑的な態度のまま高校生活を続けます。対してドラマ版は、一度どん底まで人間関係が破綻した修二が、信子や彰という「損得勘定抜きの他者」と出会うことで、自己受容を果たすカタルシスを描き切りました。
阿部 裕樹
エンタメ専門ジャーナリスト
マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。