映画バー「八月の鯨」徹底解剖!独自の頼み方・値段と評判の真相
着席すると手渡されるメニュー一覧ブックには、監督別や年代別、名作シネマのタイトルがずらりと並んでいる。スタンリー・キューブリックの『時計じかけのオレンジ』、リュック・ベッソンの『レオン』、ウェス・アンダーソンの『グランド・ブダペスト・ホテル』、さらにはスタジオジブリ作品まで、ラインナップは数百作規模に及ぶ。それぞれのカクテルには、作品を象徴するフルーツ、シロップ、グラスの形状、デコレーションが緻密に施されている。
そして、SNS等で頻繁に囁かれる「八月の鯨の裏メニュー」という言葉。この実態を調査すると、秘密の隠しメニューが存在するわけではないことが判明している。ネット上で裏メニューと呼ばれているものの真相は、「メニュー一覧に載っていない映画でも、タイトルを告げればバーテンダーが即興で完全オリジナルカクテルを調合してくれるリクエスト制度」そのものを指しているのだ。
この独自注文をスマートに通すための頼み方には、いくつかのポイントが存在する。
- 作品名と監督・公開年を明瞭に伝える:同名作品やリメイク版が存在する場合もあるため、「ヴィルヌーヴ版の『DUNE』」「1982年版の『遊星からの物体X』」といったように正確な作品情報を提示する。
- 好みのテイストやアルコール度数を指定する:「甘めでフルーティーに」「ウイスキーベースで度数高めに」「炭酸を効かせてさっぱりと」など、酒としての好みを併せて伝える。下戸やお酒に弱い人向けにノンアルコールカクテル(モクテル)でのリクエストも快く受け付けてくれる。
- 印象に残ったシーンやキャラクターを添える:「結末のあの雨のシーンの切なさを表現してほしい」「主役の青いドレスのイメージで」といった具体的な要素をバーテンダーにパスすることで、より解像度の高い1杯が完成する。
万が一バーテンダーが未見の超マイナーインディーズ映画やカルト作であった場合でも、あらすじや見どころを口頭で説明すれば、その場でイメージを膨らませて仕上げてくれる。このバーテンダーとの双方向の対話こそが、八月の鯨における醍醐味である。