最高速度180Kmのドドンパはなぜ消えた?骨折事故の真相と跡地の現在
最高速度180Kmのドドンパはなぜ消えた?骨折事故の真相と跡地の現在について押さえておきたい 理由を分かりやすく解説いたします。
富士急ハイランドが生んだモンスターマシン「ドドンパ」の最大の武器は、落下による重力加速ではなく、水平レール上で爆発的に生み出される初速の凄まじさにありました。2001年12月に開業した初代「ドドンパ」は、スタートから1.8秒で時速172kmに達し、当時ギネス世界記録に認定されました。その後、2017年7月のリニューアルによって誕生した「ド・ドドンパ」では、スタートからわずか1.56秒で時速180kmへとスペックが引き上げられ、発進時の加速度は驚異の約3.75Gを記録。「世界一の加速力」を謳う唯一無二の存在として君臨しました。
この極限の初速を可能にした心臓部が、米国S&S Power社が開発したエアーローンチ方式(圧縮空気推進システム)です。一般的なローラーコースターがチェーンで車両を巻き上げて位置エネルギーを利用するのに対し、エアーローンチ方式は巨大なエアコンプレッサーで高圧空気を蓄圧タンクに充填し、ピストンを一気に開放してワイヤーで繋がれた発進シャトルを射出します。航空母艦の戦闘機射出カタパルトと原理を同じくするこのシステムにより、F1レーシングカーの発進時(約1.5G前後)や有人ロケット打ち上げ時の身体負荷(約3G)をはるかに凌駕する爆発的なダッシュ力を実現していました。
リニューアル時には、開業当初のシンボルだった高さ52mの垂直タワー走路が撤去され、代わりに直径39.7m、最高到達点49mという世界最大級の垂直ループが導入されました。時速180kmでトンネルを飛び出した直後、巨大なループをほぼ無重力状態で滑空する浮遊感は、多くの熱狂的なファンを虜にしました。