大口病院点滴中毒死事件の全貌と現在:受刑者の言葉と防犯の死角
事件の発端は、高齢患者の相次ぐ不審死だった。異変に気づいた医療スタッフの通報を受け、神奈川県警察が大規模な捜査本部を立ち上げた。死因の特定すら難航するなか、鑑定によって点滴袋から検出されたのは、病棟内で常備されていた消毒液の成分だった。
捜査の手が迫る中、警察の取り調べに対して久保木受刑者は自供を開始する。法廷闘争の舞台となった横浜地方裁判所では、被告の責任能力の有無と、死刑適用か無期懲役かが最大の争点となった。裁判長が言い渡した判決は無期懲役。あまりに多くの命が失われた事実に対し、司法が出した結論は遺族の間で大きな議論を巻き起こした。