エヴァ第一の使徒の正体とは?渚カヲルが第13へ堕とされた理由を解明
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』から『Q』への移行期、インターネット上の考察コミュニティやSNS(当時のTwitterや2ちゃんねる等)はかつてないほどの激震に見舞われました。『破』のラストで碇シンジが綾波レイを救うために初号機を覚醒させ、世界を破滅寸前へと追いやった「ニアサードインパクト 原因」。映画館の特報予告でカヲルが「Mark.06」で降臨し、初号機にカシウスの槍を突き刺して儀式を止めた瞬間、観客の多くは「カヲルこそが救世主になる」と信じて疑いませんでした。
しかし、実際に公開された『Q』で観客が見せつけられたのは、14年という歳月が経過した荒れ果てた地球と、かつての仲間たちから冷遇されるシンジの姿でした。劇場パンフレットや当時のアニメ専門誌に掲載されたキャストインタビューにおいて、碇シンジ役の緒方恵美氏は「台本を読んだ段階で衝撃を受け、シンジと同じように何が起きたのか理解できなかった」という趣旨の吐露を残しています。また渚カヲル役の石田彰氏も、特番やインタビューの中で「カヲルの放つ優しさが、結果としてシンジをさらに追い詰めてしまうパラドックス」について複雑なニュアンスを語っていました。
リアルタイムで作品を追っていたファンの間では、「なぜカヲルは槍の種類が変わっていることに抜くまで気づかなかったのか」「第一の使徒たる知性がありながらゲンドウの罠を回避できなかったのか」という疑問が渦巻きました。5ちゃんねるの考察スレッドや個人ブログでは数万件に及ぶ検証が交わされ、最終的に導き出された見解は「カヲルの行動原理が理性を超えたシンジへの絶対的献身に基づいていたため、認知の死角が生じた」という人間臭い結論でした。神の如き使徒が、リリンの感情に染まったことで破滅を迎えるというドラマツルギーは、多くの視聴者の胸を締め付け、作品の神話性を一層高めることになったのです。