森高千里『この街』誕生秘話と熊本弁セリフの深層!名曲が愛される理由

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森高千里は熊本県出身であり、高校在学中にコンテストでグランプリを獲得したことを機に上京、1987年にメジャーデビューを果たしました。デビュー当初は映画出演やCMタイアップなど多角的なプロモーションが展開されましたが、彼女自身が真のアーティストシップに目覚めたのは、自ら歌詞を手がけるようになってからのことです。

1990年10月17日にリリースされた5枚目のオリジナルアルバム『古今東西』の制作時、森高千里は多忙を極める東京での生活の中で、生まれ育った熊本の風景や家族、友人、そして地元の名物を思い出していました。当時の制作ノートやインタビューの記録によると、彼女は「東京での暮らしが長くなるほど、離れてみて初めて気づく故郷のありがたみ」をストレートに形にしたいと強く願っていたと証言されています。

そうして生まれた『この街』の間奏に挿入されたのが、あまりにも有名な熊本弁のセリフです。

「ほんなこつ、離れて暮らしてみると、良さがよー分かったばい。熊本城もきれいかけん、あんたも一度遊びに来てみらんね。待っとるけんね!」

当時の歌謡界において、女性ポップシンガーが自身の肉声でローカルな方言を語りかける演出は極めて異例でした。レコード会社の制作現場では「標準語で語るべきではないか」「少し土臭くならないか」という慎重論も出たものの、彼女は「飾らないありのままの想いを届けるには、地元の言葉でなければ意味がない」と主張。結果として、この飾らない素朴な語り口こそが楽曲に唯一無二の命を吹き込み、1991年2月10日には『この街 (HOME MIX)』としてシングルカットされるほどの熱狂的な支持を集めることとなりました。

池田 達也

池田 達也

マネー&キャリアエディター

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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