十万石まんじゅうはなぜうますぎる?棟方志功の秘話と取扱店を徹底検証

十万石まんじゅうはなぜうますぎる?棟方志功の秘話と取扱店を徹底検証の基礎知識と応用に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。

十万石まんじゅうを語るうえで外せないのが、「うまい、うますぎる」というあまりにも大胆なキャッチコピーです。単なる広告代理店の創作フレーズだと思われがちですが、この言葉には昭和を代表する世界的板画家・棟方志功が深く関わっています。

舞台は昭和27年(1952年)の埼玉県行田市。当時、民藝運動の創始者たちと親交が深かった行田の文芸評論家・野田宇太郎氏のもとを訪れていた棟方志功は、十万石ふくさや(当時の福さ屋)の創業者から届けられた出来立ての饅頭を口にしました。小ぶりながら凛とした白肌の饅頭を一口食べた棟方は、その上品な舌触りと風味に目を見張り、「うまい、うますぎる、十万石饅頭」と叫んだと伝えられています。

棟方はその場で筆を執り、愛らしい忍藩のお姫様が饅頭を頬張る姿をモチーフにした絵手紙を描き上げました。これが現在も使われている掛け紙・パッケージ版画の原画です。さらにパッケージ裏面には、野田宇太郎氏が寄せた「行田名物・十万石名物」を讃える見事な詩文が刻まれることとなりました。一過性のプロモーションではなく、昭和の美と知を牽引した芸術家たちが本気で惚れ込んだからこそ生まれた言葉であり、それが半世紀以上を経た今も商品アイデンティティとして息づいています。

城下町としての誇りを背負った十万石ふくさや 行田本店は、歴史的景観を残す行田の地で創業精神を守り続けており、暖簾をくぐると棟方志功ゆかりの資料や伝統の趣を肌で感じることができます。

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