なぜ蕎麦なのに真っ白?「さらしな」の驚くべき真相と江戸三大蕎麦の違い
蕎麦の殻を極限まで削ぎ落とし、中心にある最も純度の高い芯だけを手繰り寄せる「更科そば」。それは、素朴な庶民のファストフードであった蕎麦を、大名や貴族をも唸らせる宮廷料理・工芸品の域へと昇華させた、江戸の職人たちの執念の結晶です。
白い布を洗い晒して清浄を保ち続けてきた「晒し」の歴史、そして平安の昔から澄み切った月を愛でてきた『更級』の文学的記憶――。「さらしな」という響きの奥には、余計な夾雑物を削ぎ落とし、本質的な美と清らかさを抽出するという、日本人が千年以上培ってきた美意識が通底しています。
もし次に麻布十番の暖簾をくぐる機会があるなら、あるいは自宅で乾麺を茹で上げる瞬間があるなら、ぜひその白き麺に込められた230年の技術と歴史の重みに思いを馳せてみてください。ただ喉を通り過ぎる清涼感の中に、日本の食文化が到達した最高峰の洗練を感じ取ることができるはずです。 (出典: さらし な(Yahoo!ニュース))
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